「子供が巣立っていって寂しい。」
「休職して自由な時間ができたのに寂しい。」
「ゆとりある生活のはずなのに寂しい…。」
このように、さみしい気持ちは時に私たちの心を悩ませます。今回は、このさみしい気持ちから解放するための方法についてご紹介したいと思います。
寂しさを感じた時にする間違った行動
寂しさを感じた時、どのような行動を取るでしょうか?
美味しいものを食べて気分を上げますか?それとも、動画を見て気分を紛らわすでしょうか。
しかし、これらの行動は適切な行動ではないかもしれません。
実は人体は、ネガティブな感情が起きた時にその苦痛から逃れようとしたり快楽を感じようとすると、苦痛が増すようにできているんです。
これは、ドーパミンの分泌が影響しています。
📕参考文献 ドーパミン中毒
寂しさやネガティブな感情から逃れようと、暴飲暴食をしたりゲームに熱中すると、快楽が得られます。そしてこの時、アドレナリンが分泌されています。
アドレナリンは瞬間的に快楽を感じますが、急激に効果をなくしてしまいます。そしてそれにより不安や精神的苦痛を感じさせてしまうんです。
その結果、心は不安定となり、物事を全てネガティブに考えるようになります。そして常に心が生存競争モードになり、「何か欠けている気がする。あれもこれも足りない。」と思うようになります。
その結果、食べ物やお酒、考えずに楽しめる動画などに依存してしまいます。さらにそれを依存物とするため、人とのつながりができにくくなっていきます。そして、快楽を追い求めれば追い求めるほど、今度は快楽を得られなくなってしまいます。その結果心の苦痛のみが残り、苦しい状況が続いてしまうんです。
寂しさを感じた時に取るべき行動①なぜなぜ分析する
寂しさを感じた時に取るべき行動は、なぜ寂しさを感じるのかを考えることです。
まず初めに、寂しさがくる理由を言葉や文字にして言語化してみましょう。例えば、
なぜ寂しさを感じるのだろう?
→なかなか家族と会えないから
なぜ家族と会えないのがさみしいのだろう?
→会っていると楽しいし、笑顔になるから
なぜ会っていると楽しいのだろう?
→なんでも話せるから。大好きだから。
どんなところが話しやすい?どんなところが好き?
→笑いのツボが一緒で、自然体でいられるから。わたしの考えを尊重してくれるところが好き。
このように、なぜ/どうしてで深掘りをして、自分が何を大切にしているからこの寂しさを感じているのかをまとめてみましょう。
そして自分の価値観に気がついた後には、次のことにも留意しましょう。
寂しさを感じた時に取るべき行動②今に注意を向ける
人が寂しさを感じるのは、人の脳にバグが残っているからです。
人間は遥か昔、集団行動をとることで食糧を得て、身を守ってきました。そのため昔は人間が一人で生活することはとても危険なことでした。そのため、人の脳は一人でいることに不安を抱くように形成されたんです。
しかしその脳の構造のまま、現代まで人類は生き残ってしまいました。現代は豊かで、日本で暮らす分にはそこまで危険は及ばない状況にもかかわらず、脳は一人でに「一人は危険だ!」とアラームを出してしまうんです。
📕参考文献:人は、なぜさみしさに苦しむのか?
なので、自分の心にこう問いかけましょう。
「わたしは今安全な状況にいる。寂しさを感じて何か足りない気持ちがするが、それは本能によるもの。わたしが1人で過ごすことに危機を抱く必要性は全くないし、今からいい人生を歩むことができるはず。」
以上のように今の状況に注意を向け、さみしい気持ちを受け止めたら行動に移します。
寂しさを感じた時に取るべき行動③さみしい気持ちを原動力にする
次はそのさみしい気持ちを原動力にして、行動に移します。
ここで言う行動とは、
- 同じ性質の人が集まるコミュニティに参加する
- 新しいことを学んでみる
- 自分が興味のあるイベント、スポーツ、場所に足を運ぶ
このような行動です。
ここで注意すべきなのは、コミュニティに参加するとき、自分の特性(内向的か外交的か)が似た人が集まる、興味のあるコミュニティに参加することです。
私の場合、内向的な性格で、イラストが好きなので、絵画教室に参加しました。
そこには、一人で黙々と作業をするのが好きだけど、ちょっと疲れた時には雑談をする、自由で自然体な人が少人数いました。とても居心地が良く、生き生きとした気持ちになりました。
自分の性格はぼんやりとしか把握していないという方も、相性が合うかは実際に行動に移してみて判断しましょう。合わない環境であれば、次に合いそうな環境を探してみましょう。
最後に
寂しさは人間的な本能なので、消すことはできません。
なので、なぜさみしいと感じているかを深掘りし、何を大切にしているのか分析してみましょう。
そして、新しいつながりを開拓したり、新しいことに学ぶことを始めてみましょう。
そうすることで寂しさを自分と向き合うきっかけにすることができますよ。